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東條 隆夫
JAERI-M 8426, 75 Pages, 1979/09
中性子増倍体系内の熱中性子検出を目的として、ZnS(Ag)、LiFおよびポリエチレンからなるシンチレーターを製作し、その特性を明らかにした。このシンチレーターと長い光導体から成る検出器を開発し、U-HO臨界未満実験装置を用いた次の炉物理実験に応用した。(1)カドミウム比の測定、(2)無限増倍係数の測定、(3)材料バックリングの測定、(4)パルス中性子法による即発中性子寿命の測定。これらの実験を通して、体系内の中性子を高検出効率、高空間分解能および線不感の検出器特性によって効果的に測定できることが明らかになり、炉物理量の空間依存性等を明確にすることができた。一方、放射化検出器の放射能強度をGM計数装置で測定する際に、問題となる計数損失補正を正確に行うため、新しい測定法の導入により分解時間の計数率依存性を明らかにした。また、偶然の同時計数に注目して、計数損失補正を自動的に行える測定原理を創出し、これによって従来補正を正確に行えなかった計数率領域においてもGM計数装置の使用を可能にした。